藍染〔蓼藍〕あいぞめ

Japanese indigo dye

和名タデアイ(蓼藍)
別名あい あいたで あいそう
英名Japanese indigo plants
学名Persicaria tinctoria
科名属名タデ科イヌタデ属
分布本州の東北南部、以西の太平洋側と四国、九州の低山帯・平野部
品種小上粉 百貫 千本 小千本
特徴一年草 茎/赤色,黄緑色 花/白色,薄紅色 葉/幅広の披針形
染色部位葉(生葉 乾燥葉)
染色時期7-9月頃

タデアイの特徴



藍染めについて

古来、中国から伝わり、江戸時代には庶民の色として親しまれました。殺菌作用が強く、染めた衣服で皮膚病や毒虫を防ぎました。小上粉、百貫、千本などの様々な品種があり、現在では徳島や宮崎、北海道などで栽培されていますが、年々生産量が減少しています。MAITOでは、江戸時代より特上と評された、徳島産の小上粉の藍草を発酵させたスクモを主に使い建染めで染め重ねています。

藍の色素

藍植物には、〔インディカン〕という物質が含まれている。植物の細胞が破壊されると、葉に含まれる酵素の働きにより、インディカンは酸化しやすい物質となる。そうして空気と触れ、酸化したものが、藍色を発色するインディゴ色素になる。インディゴ色素は水に不溶の顔料である。
この水に溶けないインディゴ色素を、酸化還元反応を利用し、アルカリ性の水溶液に可溶な状態にすることを〔藍建て〕という。
微生物の働きで藍を建てることを〔発酵建て〕といい、薬品を用いた藍建てを〔化学建て〕という。
藍建てを行ったアルカリ性水溶液を繊維に吸着させ、繊維内で再び酸化させることで、インディゴ色素が藍色を発色する。

スクモについて

スクモとは、乾燥させた藍の葉に水を加えて発酵させたものである。収穫した藍を乾燥させ、手で揉みながら粉砕する。この時に茎やゴミを除き、葉のみの状態にする。粉砕した葉と水をよく混ぜ合わせ、発酵させる。約一ヶ月ほどかけて熟成させ、日陰で乾かす。こうしてできたスクモに、灰汁や石灰を混ぜ、phをアルカリ性に調節し、微生物の養分となる〔ふすま〕と呼ばれる小麦の糠や酒、ブドウ糖などを加え、藍建てすることで、藍の染料液ができる。

蓼藍を育てる

二度越冬した種は発芽率が著しく下がってしまうので毎年種植えをしなければならない。
種植の時期は場所にもよるが、3月の大安の日に種を蒔くのが古くからの習わしである。
>>蓼藍(たであい)の育て方について

沈殿藍を作る

沈殿藍とは、その名の通り、藍の色素インディゴを沈殿させたものである。
まず、収穫した藍を生の状態で蓋のついたバケツにいれ、ひたひたの水を加える。そのまま(気温にもよるが)二日程放置して発酵させる。
葉が褐色になり、表面に薄い膜が張っている状態になれば、発酵の完了である。この行程で、インディカンと酵素が水に溶け出す。バケツから藍を取り出し、石灰を加え、phをアルカリ性に調整する。その後、青い泡が出るようになるまで撹拌する。この撹拌により酸化が起き、インディゴが生成される。撹拌終了後、二日程で、不溶性のインディゴ色素が沈殿する。上澄みを捨て、泥状に沈殿したインディゴ色素は〔泥藍〕と呼ばれ、それを乾燥させたものが〔藍錠〕と呼ばれる顔料である。

藍建ての方法

インディゴ色素は水に不溶であるが、その還元体はアルカリ性水溶液に溶けることができる。一度、酸化して生成されたインディゴ色素から酸素を取り除き、還元することで藍染めが可能な染料となる。藍建ての方法は還元菌を使った≪発酵建て≫と還元剤を使った≪化学建て≫の二種類に分別できる。

藍の色名

藍白あいじろ
葉
C08,M02,Y00,K00
R235,G249,B255
甕覗かめのぞき
葉
C16,M03,Y00,K00
R214,G248,B255
水浅黄みずあさぎ
葉
C20,M05,Y00,K01
R202,G239,B252
浅葱あさぎ
葉
C29,M08,Y00,K01
R179,G233,B252
薄縹うすはなだ
葉
C31,M10,Y00,K02
R177,G224,B250
薄藍うすあい
葉
C40,M13,Y00,K11
R136,G197,B227
花浅葱はなあさぎ
葉
C47,M16,Y00,K09
R123,G196,B232
浅縹あさはなだ
葉
C51,M17,Y00,K14
R107,G182,B219
納戸なんど
葉
C66,M29,Y00,K24
R066,G138,B194
縹はなだ
葉
C78,M38,Y00,K24
R043,G120,B195
熨斗目のしめ
葉
C88,M42,Y00,K36
R020,G094,B163
藍あい
葉
C88,M55,Y00,K35
R019,G079,B165
藍錆あいさび
葉
C93,M54,Y00,K43
R010,G066,B145
紺こん
葉
C95,M66,Y00,K50
R006,G043,B128
濃藍こいあい
葉
C98,M68,Y00,K63
R002,G030,B094
茄子紺なすこん
葉
C100,M95,Y00,K71
R000,G004,B075
褐色(勝色)かちいろ
葉
C100,M95,Y00,K77
R000,G003,B059
留紺とめこん
葉
C100,M95,Y00,K84
R000,G002,B041
二藍ふたあい
タデアイ葉 ベニバナ花弁
C26,M50,Y00,K28
R136,G092,B184
藍鉄あいてつ
タデアイ葉 クワ 鉄媒染
C97,M28,Y00,K73
R002,G050,B0695

草木染めの色辞典

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